求められる卒研生像
- 積極性について
- 卒業研究が学部3年生までの講義や演習と異なるのは,その取り組み方です.学部3年生までは受け身的な態度で知識を取り込んでいれば良かったでしょうが,卒業研究では積極性が必要となります.自ら前向きに取り組まないと結果は生まれてこないからです.是非,積極性を養って欲しいと思います.このことは,卒業研究だけでなく進学や就職にも必要であるし,社会生活において重要な要素となります.
- 対話性・応答性について
- 相互理解を図るのに会話しますよね.このとき,一方的に話していたのではコミュニケーションを取ることはできません.是非,対話できるようになってください.少なくとも反応してください.別に難しいことを言っている訳ではありません.日本語で普通に話しができれば良いのです.
- 基礎知識について
- 君たちはこれまでにコンピュータに関する色々な一般知識を得てきたはずです.さらに細分化された研究分野ではそこでの基礎知識が必要となります.既に勉強した人もいるでしょうが,ほとんどの人はそうではありません.現在知らなくても,知りたいという気持ちを持ち続けることと知ろうという努力を惜しまないことが大切です.それができれば,現時点での基礎知識の不足は何ら問題になりません.
- 生活態度について
- 常識的な日常生活態度を望みます.挨拶ができない人は困りますね.先ほどのコミュニケーションの基本ですからね.それと,4年生になると受講しなければならない講義がほとんどないために,滅多に大学に来ないという人がいるようですが,そういうのも困ります.ウィークデーには,毎日研究室に顔を出し,計画的に研究を進めることが望まれます.一人で研究している訳ではなく,研究室内では協調的に研究が進められていますから,日頃からコミュニケーションを取れる状態にしておく必要があるのです.
- 選択基準について
- 受け入れ人数より希望者が多かった年度は,必ず面接を行っています.そして,意気込みとかやる気に注目しています.次に,対話性というか相性というかそのようなものを感じ取っています.最後に,不足単位数がより少ないことをチェックさせてもらっています.面接以前に示された意欲なんかも印象には残っています.
- ソフトウェア工学について
- 情報工学科を卒業すると,多くの人がソフトウェア開発に関連した職業に就きます.そのとき感じる諸問題に取り組む研究分野がソフトウェア工学です.大学では体験しなかった問題に直面するはずです.多くの現場では,ソフトウェア工学の必要性や重要性を理解しながらも,現実の業務に追われて,取り組めないままでやり過ごしているようです.知識だけでも就職するまでに獲得しておいて欲しいというのが本音です.現に,情報処理技術者認定試験でもソフトウェア工学の問題の占める割合が高くなってきています.本研究室を選ぶ選ばないに関わらず,ソフトウェア工学を勉強して欲しいと思います.
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